2020年09月10日
WW2ドイツ軍装を始めたい!基本のキの字から~まえがき~
みなさんこんにちは。
毎年WW2軍装という修羅の道に堕ちるサバゲーマーが後を絶ちませんが(笑)
いちばん人気といえばやっぱりドイツ軍。
スタイリッシュな軍服、泥臭い装具、世界トップクラスの名銃たち…

魅力を語り始めたら尽きませんが、さて、まずドイツ軍装をやるといって
なにから始めたらいいのか?
わたくしのような若輩者よりはるかに参考になるブログが日本にもたくさんあります。
しかし敢えて筆を取るのは、自分自身の確認でもあるわけなんですが、
長らくTwitterをやっていて「あ、迷子になってるな」と感じるビギナーが多いことが気になっています。
残念ながらドイツ軍はいちばん人気ゆえの影というか、いい加減なブログ、いい加減なことを教えるアカウントは
非常に多いです。
私自身も、もっと知識のある人からは「いい加減なことを教えるTwitterアカウント」と非難されたことがあります。
でも、せめて入口を間違えなければ、ドイツ軍装は楽しく、豊かで、奥深い世界ということが分かってもらえると思います。
今日はそのほんの触りから。。。
毎年WW2軍装という修羅の道に堕ちるサバゲーマーが後を絶ちませんが(笑)
いちばん人気といえばやっぱりドイツ軍。
スタイリッシュな軍服、泥臭い装具、世界トップクラスの名銃たち…

魅力を語り始めたら尽きませんが、さて、まずドイツ軍装をやるといって
なにから始めたらいいのか?
わたくしのような若輩者よりはるかに参考になるブログが日本にもたくさんあります。
しかし敢えて筆を取るのは、自分自身の確認でもあるわけなんですが、
長らくTwitterをやっていて「あ、迷子になってるな」と感じるビギナーが多いことが気になっています。
残念ながらドイツ軍はいちばん人気ゆえの影というか、いい加減なブログ、いい加減なことを教えるアカウントは
非常に多いです。
私自身も、もっと知識のある人からは「いい加減なことを教えるTwitterアカウント」と非難されたことがあります。
でも、せめて入口を間違えなければ、ドイツ軍装は楽しく、豊かで、奥深い世界ということが分かってもらえると思います。
今日はそのほんの触りから。。。
☆STEP1~まずはどっち?~
さて、ドイツ軍というとグリーンの戦闘服で走り回っているイメージがみなさん強いと思いますが、
ドイツ軍の中でグリーンの服で走り回るのは主に2つの陸上戦闘組織。


すなわち、陸軍と武装SSです。
※はじめから空軍、海軍、SA、秩序警察、NSKK等、修羅の道に進みたい方は回れ右してください(笑)
まず、1939年の開戦当時には、ドイツの陸戦組織には大きく2つがありました。
繰り返しになりますが陸軍と武装SSです。
陸軍は1918年に成立したワイマール共和国、ひいてはそれ以前の帝政ドイツ時代にルーツを持つドイツの伝統的な軍隊です。
武装SSは、ヒトラーの身辺警護を目的に創設された組織で、年を追うごとに軍隊と同等の武器や装備品を扱うようになりました。
サバゲーをやりたいとなると、このどちらかを選ぶわけですが、
陸軍と武装SSでは階級章の形、徽章類の着け方、野戦服の形、帽子のデザインなどかなりの部分が違います!
どちらを始めるかを決めておかないといざショップへ行ったときに迷うことになります。
オーソドックスに陸軍を攻めるか、ゲームや書籍などで活躍を知っている「推し師団」があるから武装SSで行くか、各人の好みによるでしょう。
☆STEP2~いまは何年だ?~
続いて決めなければいけないことは、自分の恰好が戦中(1939年~1945年)のどの時期なのかです。
えー、そんなことも決めなきゃダメ?と思うかもしれませんが、
ドイツ軍の階級章や、装備品には「極初期型」「初期型」「中期型」「後期型」「末期型」など、
同じものでも細部が異なるバリエーションがいっぱいあります。
例えば分かりやすいもので行くと、陸軍の国家鷲章を見てみましょう。

初期はこのような濃いボトルグリーンで、台布も着いていましたが、、、

末期は折りたたむ手間を省いて三角形に。色も目立たないよう薄いグリーンへと変わっています。
もう一点、雑嚢も見てみましょう。

初期はベルトの部分に革の補強がついていたり、金具がアルミでできていたりします。

後期になると補強は省かれ、金具も鉄などに置き換わっています。
つまり、初期型の階級章を付けた状態で後期型の雑嚢を使ってしまうと、年代に混乱が起きるのです。
まずは年代を整えてそろえてみましょう。
ここまで言っておいてなんですが、軍隊というものは使えるものは使う、また最新のものは容易に最前線まで届かないということが
日常茶飯事なので、古いタイプの軍服に新しいタイプの装備品、というちょっとイレギュラーな恰好もけっこうあります。
ただしそれは基本がわかっているからできること。初心者の方はまずは年代をそろえてみることに注意しましょう。
☆STEP3~WW2ドイツ軍のレプリカを取り巻く現状~
現在ドイツ軍のレプリカは、日本よりもヨーロッパやアメリカの方がはるかに市場が活発です。
海外通販に対応しているお店も多く、そういう意味では選択肢が広いと言えるでしょう。
反面、とても実物には似ても似つかないもの、商品名が史実と異なっているもの、いい加減な説明で販売されているものなど
それなりに高い値段で売っているにも関わらず、残念ながら「買い物力」が試される趣味でもあります。
※似ても似つかないもの※
例えば先ほど挙げた雑嚢ですが、試しにヤフオクやメルカリで「ドイツ 雑嚢」で調べて、
最安値のアイテムを見てみるとよいでしょう。
素人目にも上記の画像とよく似ていると言えるでしょうか?
「精巧複製」「博物館品質」などと謳っていても、まったくお話にならないレプリカはごまんとあります。
そういったものを買って、ウキウキとサバゲーに出かけて行って、恥をかいてしまってはモチベーションもダダ下がりです。
まずは実物の写真と見比べる癖をつけましょう。
※商品の名前が間違っているもの※
よく野戦服や装備品の名前に「M40」とか「M31」という数字が振られていますが、これは採用された年を示しています。
ただし当時のドイツ軍でこのような名前が用いられていたということではなく、あくまで戦後のコレクターやレプリカ業者が、
分かりやすくするよう米軍風にMナンバーを振っただけです。
買う側からしてみればもちろん分かりやすいので、この呼び方自体を否定するほどのことは無いのですが、、、
「M36HBT野戦服」
というものが、国内のショップだとたいていどこにでもあります。
これを見たら「1936年に導入されたHBTの野戦服だな」と思うかもしれませんが、
HBTの野戦服が導入されたのは1942年からであり、またグリーンの襟のHBT野戦服は導入されたことがありません。
これはあくまで「42年以降にHBT野戦服を、オシャレ好きな兵隊が襟だけグリーンに取り換えた服」であり、
たとえば一個大隊全員がこのグリーンの襟の野戦服を着ていたとか、そういった史実は無いとされています。
このような商品名を信じ込んで買ってしまうと、歴史上存在しない「ファンタジー」が生まれてしまいます。
~いい加減な説明で販売されているもの~
「精密複製」
「精巧複製」
「博物館品質」
この3ワードは基本的に信じてはいけません。
京都に国内随一の複製専門店があり、そこが謳う「精密」は売り文句に値する素晴らしい出来ですが、
ヤフオクやメルカリで怪しい~アイテムを売っている業者が書くこの3ワードは怪しいと思っておくのが無難です。
もし本当に「精密複製」「精巧複製」「博物館品質」というのであれば、同じ出品者のほかの商品も覗いてみることをお勧めします。
本当に良さそうなものを作っているのか調べてみるのも手でしょう。
======================================
以上、本日は触り編でした。
ドイツ軍装は今やネットでも、Wikiでも、書籍でも、映画でも、なんでも調べようと思えば調べられますが、
何よりお勧めするのは、同じ趣味を持つ仲間、同じ趣味を長年やっている方のブログ、そしてミリタリー即売会の販売をやっているマニアの方などの「直接聞ける」情報です。
残念ながらこの趣味を独力でパーフェクトに近づけるのはほぼ不可能です。
多かれ少なかれ、他人の力を借りなければなりません。
人付き合いは大変です。意地悪な人、金を返さない人、不義をする人、いい加減な事だけ言ってケツ拭かない人、趣味でなくてもいっぱいいます。
しかし一方で、この奥深い趣味を、少年のような笑顔で楽しんでる人もいっぱいいます。
怖いとは思いますが、サバゲに参加した際にドイツ軍の恰好の人がいたら、声をかけてみるのもよいのではないでしょうか。
そこから分かってくることはきっといっぱいあると思います。
さて、ドイツ軍というとグリーンの戦闘服で走り回っているイメージがみなさん強いと思いますが、
ドイツ軍の中でグリーンの服で走り回るのは主に2つの陸上戦闘組織。


すなわち、陸軍と武装SSです。
※はじめから空軍、海軍、SA、秩序警察、NSKK等、修羅の道に進みたい方は回れ右してください(笑)
まず、1939年の開戦当時には、ドイツの陸戦組織には大きく2つがありました。
繰り返しになりますが陸軍と武装SSです。
陸軍は1918年に成立したワイマール共和国、ひいてはそれ以前の帝政ドイツ時代にルーツを持つドイツの伝統的な軍隊です。
武装SSは、ヒトラーの身辺警護を目的に創設された組織で、年を追うごとに軍隊と同等の武器や装備品を扱うようになりました。
サバゲーをやりたいとなると、このどちらかを選ぶわけですが、
陸軍と武装SSでは階級章の形、徽章類の着け方、野戦服の形、帽子のデザインなどかなりの部分が違います!
どちらを始めるかを決めておかないといざショップへ行ったときに迷うことになります。
オーソドックスに陸軍を攻めるか、ゲームや書籍などで活躍を知っている「推し師団」があるから武装SSで行くか、各人の好みによるでしょう。
☆STEP2~いまは何年だ?~
続いて決めなければいけないことは、自分の恰好が戦中(1939年~1945年)のどの時期なのかです。
えー、そんなことも決めなきゃダメ?と思うかもしれませんが、
ドイツ軍の階級章や、装備品には「極初期型」「初期型」「中期型」「後期型」「末期型」など、
同じものでも細部が異なるバリエーションがいっぱいあります。
例えば分かりやすいもので行くと、陸軍の国家鷲章を見てみましょう。

初期はこのような濃いボトルグリーンで、台布も着いていましたが、、、

末期は折りたたむ手間を省いて三角形に。色も目立たないよう薄いグリーンへと変わっています。
もう一点、雑嚢も見てみましょう。

初期はベルトの部分に革の補強がついていたり、金具がアルミでできていたりします。

後期になると補強は省かれ、金具も鉄などに置き換わっています。
つまり、初期型の階級章を付けた状態で後期型の雑嚢を使ってしまうと、年代に混乱が起きるのです。
まずは年代を整えてそろえてみましょう。
ここまで言っておいてなんですが、軍隊というものは使えるものは使う、また最新のものは容易に最前線まで届かないということが
日常茶飯事なので、古いタイプの軍服に新しいタイプの装備品、というちょっとイレギュラーな恰好もけっこうあります。
ただしそれは基本がわかっているからできること。初心者の方はまずは年代をそろえてみることに注意しましょう。
☆STEP3~WW2ドイツ軍のレプリカを取り巻く現状~
現在ドイツ軍のレプリカは、日本よりもヨーロッパやアメリカの方がはるかに市場が活発です。
海外通販に対応しているお店も多く、そういう意味では選択肢が広いと言えるでしょう。
反面、とても実物には似ても似つかないもの、商品名が史実と異なっているもの、いい加減な説明で販売されているものなど
それなりに高い値段で売っているにも関わらず、残念ながら「買い物力」が試される趣味でもあります。
※似ても似つかないもの※
例えば先ほど挙げた雑嚢ですが、試しにヤフオクやメルカリで「ドイツ 雑嚢」で調べて、
最安値のアイテムを見てみるとよいでしょう。
素人目にも上記の画像とよく似ていると言えるでしょうか?
「精巧複製」「博物館品質」などと謳っていても、まったくお話にならないレプリカはごまんとあります。
そういったものを買って、ウキウキとサバゲーに出かけて行って、恥をかいてしまってはモチベーションもダダ下がりです。
まずは実物の写真と見比べる癖をつけましょう。
※商品の名前が間違っているもの※
よく野戦服や装備品の名前に「M40」とか「M31」という数字が振られていますが、これは採用された年を示しています。
ただし当時のドイツ軍でこのような名前が用いられていたということではなく、あくまで戦後のコレクターやレプリカ業者が、
分かりやすくするよう米軍風にMナンバーを振っただけです。
買う側からしてみればもちろん分かりやすいので、この呼び方自体を否定するほどのことは無いのですが、、、
「M36HBT野戦服」
というものが、国内のショップだとたいていどこにでもあります。
これを見たら「1936年に導入されたHBTの野戦服だな」と思うかもしれませんが、
HBTの野戦服が導入されたのは1942年からであり、またグリーンの襟のHBT野戦服は導入されたことがありません。
これはあくまで「42年以降にHBT野戦服を、オシャレ好きな兵隊が襟だけグリーンに取り換えた服」であり、
たとえば一個大隊全員がこのグリーンの襟の野戦服を着ていたとか、そういった史実は無いとされています。
このような商品名を信じ込んで買ってしまうと、歴史上存在しない「ファンタジー」が生まれてしまいます。
~いい加減な説明で販売されているもの~
「精密複製」
「精巧複製」
「博物館品質」
この3ワードは基本的に信じてはいけません。
京都に国内随一の複製専門店があり、そこが謳う「精密」は売り文句に値する素晴らしい出来ですが、
ヤフオクやメルカリで怪しい~アイテムを売っている業者が書くこの3ワードは怪しいと思っておくのが無難です。
もし本当に「精密複製」「精巧複製」「博物館品質」というのであれば、同じ出品者のほかの商品も覗いてみることをお勧めします。
本当に良さそうなものを作っているのか調べてみるのも手でしょう。
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以上、本日は触り編でした。
ドイツ軍装は今やネットでも、Wikiでも、書籍でも、映画でも、なんでも調べようと思えば調べられますが、
何よりお勧めするのは、同じ趣味を持つ仲間、同じ趣味を長年やっている方のブログ、そしてミリタリー即売会の販売をやっているマニアの方などの「直接聞ける」情報です。
残念ながらこの趣味を独力でパーフェクトに近づけるのはほぼ不可能です。
多かれ少なかれ、他人の力を借りなければなりません。
人付き合いは大変です。意地悪な人、金を返さない人、不義をする人、いい加減な事だけ言ってケツ拭かない人、趣味でなくてもいっぱいいます。
しかし一方で、この奥深い趣味を、少年のような笑顔で楽しんでる人もいっぱいいます。
怖いとは思いますが、サバゲに参加した際にドイツ軍の恰好の人がいたら、声をかけてみるのもよいのではないでしょうか。
そこから分かってくることはきっといっぱいあると思います。
Posted by NEU at 15:18│Comments(0)
│ドイツ軍装を始めたい!